みなさんは、新宿歌舞伎町の風俗によく行きますか?
歌舞伎町には、ヘルス、ソーブ、ピンサロ、SMクラブ、回春エステといった、様々なエッチなお店がありますよね。
そんな夢のワンダーランドである歌舞伎町ですが、最近は規制や条例によって色々と変わってきているようです。
今回は、そんな歌舞伎町の実情について、少し掘り下げてご説明いたします。
日本一の繁華街といわれる歌舞伎町の実情

2015年4月、新宿歌舞伎町に複合商業施設の「新宿東宝ビル」が開業しました。
また、コマ劇場の跡地に、30階建ての高層ビルが現れて、雰囲気が大分変わったとの声も聞かれます。
東京都は、きたる2020年の東京五輪に向って訪れる観光客に「清潔で活気のある歌舞伎町」をアピールしたいようです。
しかし一方で、めっきりと人通りが減り活気は失われてしまい、風俗が衰退したと聞かれるようになって久しいです。
たしかに、一部では歓楽的な看板は消え、丸ごと風俗店の雑居ビルはなくなり、空テナントも目立つようになりました。
日本一の繁華街といわれる歌舞伎町ですが、実際のところはどうなでしょうか?
全国的に見ても歌舞伎町は風俗店が多くはない
新宿歌舞伎町は、風俗情報サイトを見ると「世界有数の歓楽街」や「不夜城」と書かれています。
ソープランド、ファッションヘルス、SMクラブまで、ありとあらゆる風俗が集まっている街と紹介されています。
典型的な風俗店である、ソープランドと店舗型ファッションヘルスの状況はどうなのでしょうか?
警察庁の26年の12月末の段階での店舗型性風俗特殊営業の統計では、全国のソープランドの届出が1224件。
東京都では、202件の届出と全国で最多となっているのだが、このほとんどの店舗は吉原だと容易に推測ができます。
福岡県(福岡市中州) 158件
神奈川県(川崎市堀之内) 107件
兵庫県(新開地) 71件
熊本県(中央街) 71件
岐阜県(金津園) 61件
その内、歌舞伎町のソープランドは、風俗情報サイトによると5件程度となっています。
店舗数としては全国の他の地域を比べても、飛びぬけて多いわけではないのです。
それでは店舗型ファッションヘルスの場合はどうでしょうか。
同じく前出の統計では、全国の届出件数は810件と、ソープランドの3分の2ほどとなっています。
北海道(札幌ススキノ) 204件
神奈川県(横浜市関内) 103件
東京都(歌舞伎町で12店舗)58件
その内、風俗情報サイトによると、歌舞伎町のソープランドは12件程度となっています。
これは他の歓楽街を比べても少ない店舗となっていて、特に歌舞伎町だけが風俗店がひしめいているという訳ではないのが見えてきます。
今後は緩やかに風俗店が減少していく?

今後は店舗型の風俗店の件数が増えることはないでしょう。
全国のほとんどの地域では、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、いわゆる風適法で営業禁止地域が定められているため、店舗型の新規の開店はできなくなっているためです。
東京都に限っては、店舗型の性風俗店を新規に開業するのは、台東区千束4丁目以外は禁止地域とされています。
現状は既得権が認められた店舗のみが営業しているのみ
それではよく見かける、ソープランドやファッションヘルス、ストリップ劇場やのぞき部屋などの店舗はどうして営業できているのでしょうか?
これらの店舗は、風適法で禁止地域が制定される前から営業していたという条件で、既得権として現在の営業者に限り認めているものとなります。
それなので、個人で届出をしている店舗は、本人が死亡した場合や廃業した場合は、その後はその店舗で営業をすることはできません。
法人での届出している場合は、代表者変更により営業を継続することも今のところ可能となっています。
ここ5年間での統計の届出の増減が、20件ほどで推移しているのは、既得権付き物件として需要があり取引されているためです。
かつての隆盛を誇った店舗型風俗店は、緩やかに減少に向っているのが実情です。
ホテヘルの受付も現在は既得権営業のみ
店舗の新規出店ができないとしても、ネットではホテヘルがひしめいているし、受付所があるホテヘルもあります。
2003年から開始された歌舞伎町浄化作戦の取り締まりを強化するために、2006年の5月1日の改正風営適正化法施行から、ホテヘルの受付所は店舗とみなされて違法営業となっています。
それ以前に届出書の受理をされたものだけ、既得権が認められています。
新業態の風俗の新規出店も難しい現状
回春エステ、性感エステなどの、新業態の風俗の新規出店はどうなのでしょうか。
これら違法まがいの新業態の風俗も、物件を借りるのも難しくなっているのが現状です。
これらエステなどの新業態の風俗店や、裏DVD店舗を取り締まるため、2007年の4月1日施行の改正風適法では、ビルオーナーも罰則対象と定められています。
「物件を貸してはいたけど、違法営業をしていたとは知らなかった」と、いい逃れるのが通用しなったことで、万が一のリスクを考えて新業態の風俗業者に貸さないという判断が働くというのは、想像に難くないのです。
迷惑防止条例で騒がしさもなくなった
2005年4月1日には、改正東京都迷惑防止条例が施行されました。
キャバクラなどの社交飲食店が、店舗の入口で手をたたいての呼び込みが禁止となり、夜間の騒がさはなくなりました。
また翌月の5月1日には、東京都風俗案内条例が施行され、歓楽的ことを連想させる広告物は違法となり、すべての広告の撤去が進められました。
派手な看板が乱立したり、ビラが張り出されていたり、呼び込みの声で騒がしい歌舞伎町の光景は、過去のものとなりました。
まとめ
全国の繁華街の環境浄化のモデルケールとなっている歌舞伎町は、今後、風適法や条例が緩和されることは、恐らくないことと想定されます。
なので、風俗店は緩やかに消滅していく可能性もあります。
いずれにしても、日本で一番の繁華街の歌舞伎町というのは、一昔前の漫画の中の世界になりつつあるということです。